畳を新しくする日は、
お客様にとって大切な日
私は畳屋の長男として、小さい頃から畳屋を営む家族と、住み込みの職人さんに囲まれて暮らしていました。そうした「畳を作る側」で暮らしていると、職人さんが苦労して手縫いで畳を作っている様子や、こだわっている様子を自然と見ていました。
23歳の時に先代から会社を継いだとき、その小さい頃の記憶があったからこそ、職人の世界に入り、畳屋を続けていくことができたと思っています。昔は「畳を新しくする」といえば、家に来客がある前の日、結婚式やお葬式、ご出産の際などでした。最近では「孫が生まれたから畳を新しくしたい」とご依頼頂くことも増えてきました。
畳のご注文を頂く際には、「お客様にとって特別な日になるのだろうな」と感じながら、畳を一枚一枚、心を込めて仕上げています。